シルクスクリーン印刷のようにはできませんが
※弊社環境内での比較でムラが少ないものを紹介しています。被写体から30cm離れたところで確認。
シルクスクリーン印刷や、オフセットの特色印刷のような単色ではありませんので誤解なきようお願いいたします。
※検証中の事案のため、今後数値が変わる可能性があります。
弊社のインクジェット(SIJ)印刷では、シルクスクリーン印刷のようなムラのない印刷はできませんが、「なるべくムラの少ない単色の印刷」ができる設定がないかを実験しました。
一般的な印刷物に使用されるオフセット(プロセス)印刷で使用するインクは、CMYKのカラーインクです。、C100、M100、Y100、K100で指定すると、単色で印刷されます。ただし、印刷範囲が広いとムラになりやすいので2度印刷するなどして対策が取られることがあります。同じようにM100・Y100の金赤、C100・M100の濃い青のコンビネーションもムラが少ないとされます。
シルクスクリーン印刷(孔版印刷)は、一色ごとにインクを練って単色にしてから印刷しますので、ムラのない印刷が特徴です。模型業界で言われている「発色が良い」と表現されるのは、この特徴に由来しています。
SIJ印刷でもムラなく印刷する指定色は
※下地白印刷の有無で色が変わるので注意。写真では下地に白を印刷しています
ブラック
黒は、K100でムラが少なく印刷できます。より濃く黒を印刷したい場合はリッチブラックを指定することがあります。K100よりもよりインク量が増えるので、より濃く見えますが、細かい柄になるとK100のほうが良い場合があります。目的に合わせて選ぶ必要があります。ただし、リッチブラックは若干印刷像が甘くなる傾向があります。それは、使用カラーの送料が増えるためです。
弊社でのリッチブラック指定は、C40 M40 Y40 K100です。RGBモードの場合はR14 G0 B0。CMYKのインク総合計量は、TAC値(Total Area Coverage)とも呼ばれ、弊社では300%未満でエラーが少なく印刷できます。
なお、弊社指定のリッチブラックの値を超える黒の指定がある場合には、数値の変更をお願いすることがあります。
C100 M100 Y100 白
シアン(水色に近い)、マゼンタ(ピンクに近い)、イエロー(薄めの黄色)についてはそれぞれC100 M100 Y100で単色に近い色が出ます。弊社で用意している定型サンプルに印刷見本があります。
グレー
本題のグレーです。グレーはKのインクではなく、別に用意されたグレーのインクを使っているのですが、その色そのものを印刷するコマンドが存在せず、K78に指定するとが一番ムラが少なく見えました。RGBモードではR106 G105 B105。少し色味が異なるため追加検証中です。
もっと薄いグレー部でもムラが少ない数値があればまた追加で紹介いたします。
薄ピンク、薄水色
おまけです。あまり出番がないと思いますが、M68(R238 G138 B181)で薄ピンク、C68(R54 G189 B 239)で薄水色がムラが少ない状態で印刷できます。